G530(XPLANE530)

4番:自動操縦の操作(G530)

G530を使った自動操縦の話になりますが、その前提条件として

  1. 手動で離陸できる
  2. 手動で高度維持できる
  3. 手動で降下・着陸できる技量ある人向けになります

技量ある人向けになります

というのも、最初に定義したように、ここまでの話は平面上のナビ限定の話で
上下方向の自動操縦の話ではないからです
「最初から条件付けすぎ」と思うかもしれませんが、それは逆で
理解し、習得していくほど楽になります

今までの平面上のナビのことを知らなかったら、この条件に

  • 目的地まで迷わず、紙の地図と目測で到達できる技量がある人

が、加わることになります

逆に この後、自動着陸や自動降下の話にもなりますが、それを習得すれば
上の「手動で降下・着陸できる」技量が必要なくなります

科学技術は 使う人が楽な方へ  ずぼらな方へと発展するので
ひょっとしたら将来、飛行機というものは小学生がスマホで目的地をタップするだけで
全自動で飛ぶようになり、技量など全く必要のない存在となり
フライトシミュレータという疑似遊び自体がなくなる(遊びようがない)存在になるのかもしれません(笑)

自動操縦の必要概念

また概念の話でウザいのはわかるんですが、この感覚がわかってないと
ボタンだらけの話で訳がわからなくなるので、少しだけお付き合いください

1.ナビの機械(G530)自体の設定がある
2.飛行機自体に必要な設定もある

1.ナビの機械自体に設定がいる理由

この機械(G530)には、いろんな機能があります
今まで話した平面上をナビする機能や、自動降下させる機能、高度を維持する機能、飛行速度を維持する機能、いろいろあって 今 なにをするか、次になにをするかを設定してあげないといけません。
平面に横方向に動くかどうかの話と、上下に移動するかの話を(平面ディスプレイで)一緒にされても わけがわからないですよね。
そこで、今どのモードに入っているかを切り替える必要性があるのです

2.飛行機自体に設定がいる理由

カーナビで説明しますが、
カーナビが「自宅まで直進です」と言っても、コンビニ寄りたくなったりしますよね
車のナビは表示だけで手動運転ですが、これが自動運転ならば
「俺は脇道に入ってコンビニ寄りたかったのに、車が勝手に通り過ぎてしまった」となってしまいます。
こうならないためには、車に付いている「今の自動運転のスイッチを一時的に切る」必要があります

ナビ本体の電源を切って また再入力するか、叩き壊して止めてもいいですけど。。。
高速移動中の飛行機では無理ですよね



というわけで、
1.ナビ(G530)の操作の説明 と 
2.飛行機に付いてるボタンの説明    の2つがあると理解してください

ナビ(G530)の操作

ナビゲーションに必要な情報は、今までの話で  すでに入力済みです

そこで 【CDI】ボタンを押します

自動操縦までの手順1

VLOC と表示されていたのが

自動操縦までの手順2

GPS に変わりました


以上です。


VLOCというのは別モードの話です。それをGPS、つまりナビのモードにした。  ということです
たったそれだけの話なんですが、ここの表示がGPSになっていることを忘れないでください
たったそれだけのことをなぜ言うかと言うと、よく忘れるからです (笑)
そして 慌てるからです

自動操縦の飛行機側の操作

例としてプロペラ機としては大きめの King Air C90 を使います
理由は説明しやすいからです ^ ^
勿論、機種によってボタンの形等違いますが、基本は同じです
概念的に理解していれば、どの機種でも通用すると思います

C90のオートパイロット系の操作パネルはシートの間にあります

自動操縦までの手順3

今回使うのは、下の2つのスイッチです

自動操縦までの手順4

・ オートパイロットのオンオフ スイッチ
・ ナビシステムのオンオフ スイッチ

なぜ2つあるのか

オートパイロット、いわゆる自動での操縦は、平面方向のナビゲーションだけではありません
自動で高度を維持したり、自動でスピードを維持したり、いろいろあります

そこで、まずオートパイロットを使うかどうかで、オンとオフがあります

その状態で「自動ナビゲーションしながら、自動で高度を維持」したり
「自動でナビゲーションしながらも、高度は手動で変化させたい場面」とか 切り替えが必要になります
そこでナビの状態だけをオンにするかオフにするか というスイッチがあるのです

今回のように、他のことは手動の技術で操作し、ナビだけを最初から最後まで使い続けるなら
・ オートパイロットのスイッチは  ずっとオン
・ ナビのスイッチも ずっとオン
となるわけです

スイッチを入れてみる

まず、オートパイロットの【AP ENG】ボタンを押してみます

自動操縦までの手順5

矢印の所に AP という文字が点灯しました

つぎに、ナビの【NAV】ボタンを押してみます

自動操縦までの手順6

NAV という文字が点灯しました

目の前の水平儀ディスプレイを見ると

ディスプレイで確認

AP と RNV という文字が点灯しました
通常は見やすいこちらで確認することになります


余談ですが、今までナビはNAVだったのに、なぜここでRNVと  R が出てきたのか不思議ですよね
で、ここで説明しようと思ったんですが、単にウンチクが長くなるだけで  操作に関係ないんで、やっぱりやめました(笑)
「ナビを入れたら、RNVと表示される」とだけ  覚えてください

自動操縦のまとめ

G530ですること

【 CDI 】ボタンを押す (GPS表示になったことを確認)

機体側ですること

【 AP ENG 】ボタンを押す
【 NAV 】ボタンを押す

今回使うオートパイロットはこれだけで、  かつ、ナビは水平面にだけ関わることですから
離陸前からすべてオンにしておいて、最後までそのままでOKです

最初に言ったように、離陸・高度維持・降下・着陸 という上下運動対して手動でできる技量があるならば
横方向はナビが勝手にやってくれます

そう、 離陸から安定高度まで、いままでいろいろ気を遣っていましたが
操縦桿を上下するだけでOK
になるのです
(出力や車輪の上下、フラップの処理などはありますが)

それだけで、
A地点になると  勝手に旋回を始めて、 B地点を終えると目の前に正対した滑走路が現れます

これだけでも  楽しさがだいぶ変わりますから、ぜひやってみてください

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